映画2連発、 続いては 「任侠ヘルパー」

これ、TVドラマでやってた時から好きでした。  確か「社会派エンターティメント」なんて書いた気がする。
 
やくざ一派が新しい試みとして、なぜか介護施設のヘルパーなんかになっちゃて。  ありえない設定が、
もっとお茶らけたコメディになるのかと思えば、意外や老人介護や、そこに横たわる社会問題をクローズアップ
するよなシリアスな部分もあり・・・  だけどヤクザドラマの面白さもあり、珍しく男臭い草なぎくんもカッコよくて
結構ハマリだったんですよ。 
 
 
その映画版とくりゃ、ちょっと見ておこうって思いましてね。。   TVの続きみたいなもんかと思えば、
(まあ、続きっちゃ、続きかもしれないけど。) 出演者も一新でストーリー的にも別物って感じですね。
いきなり、彦一さんが、コンビ二の店員になっちゃってましたもの。
そこに押し入ったコンビ二強盗と出くわしたことが、始まり、この人が今は落ちぶれたヤクザの元親分。
この人に情けをかけたおかげで、一緒に刑務所まで行っちゃうんだけど、まあ軽犯罪だからすぐ出られたのかな。
これが縁で、某田舎の某町に羽振りをきかすヤクザの組の、お世話になることになっちゃった。
 
しかし、こいつらは、いわゆる、前の組長のような、昔々の任侠道とは、程遠いヤクザだったんだなあ。
 
今回も老人介護施設が舞台となりますが、今回は貧困ビジネスにも焦点があてられます。
そこは組が牛耳る介護施設とは名ばかりの姥捨て山。  劣悪な環境の中で生活保護費だの年金だの奪われて
死ぬまで生かされてるよなお年寄り。
くしくも、ここの運営を任されちゃうのが、草なぎくん演じる翼彦一さんです。
 
前半はとにかく重いよ。 暗いよ。 とにかくこの老人施設が出てくるあたりは。
彦一さんの方も、ちょっと自暴自棄になってて、酔った勢いでレイプまがいのシーンもあって、ちょっとびっくりっ。
え~ SMAPが~ そんなシーンやっていいの~ って焦りましたっ (まあ、最後までさすがにしないけど。)
とにかく・・ あんまりエンターティメントって感じじゃなく、やたらシリアスで重苦しい前半・・・
その介護施設も、人間が住むとこじゃねえよ~ って感じだし。
 
老いるって事のつらさが、もうジンと伝わる。  この人たちの家族は、息子や娘はどうしてんのよーって思うけど・・
また認知症の母親と暮らす、安田成美さん演じる女性がかかわってきて。。  そうだね・・ いくら親とはいえ、
こうなっちゃ、やっぱりずっと一緒にいるのも、つらいよなあ・・ってそっちも考えてしまう。
 
しかし、こんな状況を目のあたりにして、彦一さんの心にも、任侠の火がつくのだっ。
 
自ら施設のリフォーム、老人たちにもできることは、やってもらうぜって、子分や周りの手を借りながらも
掃除や整理整頓。。  一見乱暴のようだけど、少しづつでも動きだす老人たち。。
 
先日アエラの記事で、少子高齢化が進んだ先の日本の未来についてっての読んでたんだけど、定年がなくなり、
80才の老人が働くようにもなるー なんて書いてあって、ゲッ~ て思ったんですけど、意外とっ、それもいいかも?
認知症とか、ボケちゃうのって、やっぱり何もやらなくなっちゃうからじゃないの??
若いころと同じペースで働く必要はないと思うけど、やっぱりずっと社会とつながってたい、何かやりたい、
誰かに必要とされたい・・って人は思うよね?  元気なら、からだが許す限りなんかしてたいな。。
それは私も思うとこです。  ただ・・まあ、現状、それが若い子がやりたがらない倉庫仕事や、看板持ち、
交通整理のガードマン・・・ だったりすると、つらいかな。
 
 
そして施設も新しくなり、何より、生きる屍のようだった老人たちにも、生気が沸いてくる。
希望の光が出てきたとこで、またそれを打ち砕くようなことがー 
 
そしてクライマックス、草なぎくんが、暴れますよ~ (そうそうっ、これがなくちゃあねっと、。)
 
今回は孤軍奮闘のようですが、それでも新しい子分ができたり、(同じくジャニーズの風間くんです。)、
危ないとこで、唯一TVからの出演者、黒木メイサが友情出演。  こっちも彦一を助けます。
そして、また出てきましたねー。  名優香川さんっ、おいしいとこを持ってくなあ。
 
いろいろ考えさせられますが、後味は悪くないです。  
 
やっぱり、社会派エンターティメントかな。