キャピタリズム マネーは踊る

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いいタイトルですねえ。 火曜日に観てきたマイケル・ムーアの映画です。
この人の映画は「ボーリングフォーコロンバイン」からのファン。
いちおうドキュメンタリーとはいいながら、その手法は独特。 自身の突撃取材を加えながら、おもしろおかしく
ブラックユーモアを交えた編集、ちょっとコケながら、でも本質をするどくえぐります。
自身の言いたいことを映画を通して主張するー まさにそんな感じですね。
芸術性ってよりも、この心意気に感激しちゃう私です。 (弟子になりたいっ。)


この方のデビュー作が「ロジャー&ミー」って、その頃から突撃取材、元GMの会長にしてたとは、知りませんでした。 その頃から問題に思ったのが、まさか20年後に現実になるとはー・・って、言ってましたけど、今回のターゲットはおのずとしれたこういった自ら墓穴を掘った大企業。
特にウォール街の方たちですね。 しかし彼らはしぶといっ。
公的資金を注入されて、あまり痛くもかゆくも、反省さえない様子。。
しかし、その末端の人たちは・・・


サブプライムローンに踊らされて、家を買ったものの、そのローンが払えなくて、銀行から家を差し押さえられる人達。 また家を担保に金借りて、返せなくなった人たち。。 結構、有無を言わさず立ち退かされるんですねえ。。(日本もそうか。)
もうここしかいられる場所はないんだ! ずっとここで暮らしてたんだ! 
自分たちは政府から援助されたくせに、なんでワシらにはこんな非情な仕打ちをするんだ! って、その怒り・・
わかります。


まあ、日本人には、ちょっと異論もあるかもしれないけどね。。 そもそもは自分が安易なローンにとびつくのが
悪いんでしょっとか。 借りた金は返さなきゃいけません・・って。
あの派遣村の人たちにも、だいぶご批判もありましたからね。。


でも、ちょっとちょっとそうとは言え・・ 片や家以外、財産のようなものを持たない人たち。
子供も抱えて車で路上生活ったら・・ ちょっと悲惨ですよねえ。
片や銀行の方たちは、公的資金で助けられて、元々よかったその生活の質を落とすこともないんでしょう・・?
セレブな重役たちは、セレブなままで。。
ったら、やっぱりこの不公平感。。 思いますよぅ。
 

話はウォール街だけではありません。
航空会社のパイロットの給料があんなに低いとは思いませんでした。
人の命を預かる重大な仕事ですよ~ 
せっかく頑張って資格を取って誇りを持って仕事をしようと、行き詰ってしまうこともある。
どこかお金の回りどこが間違ってるって。

だから最近の優秀な人材はみんな金融界に行きたがる・・って。。 これは健全じゃないですよ。。
実態のないマネーに群がる逸材たちって。。
そして、末端の人間が食いものにされてくような社会。 コワイがな。


しかし希望もありました。
会社からの突然の解雇通達に一時は茫然自失の社員たちが、一致団結して、補償を求めていく話。
搾取されるものは搾取されるだけで終わらないって。
小さな一歩だけど、ここから変えていくんだと。。 私はこういうの好きですよ。。
日本人はおとなしいから、あんまりないし、何か無力感みたいなのを覚えちゃうけど。
アメリカじゃ、メディアの取材も入り、これオバマさんも支持してくれたようで、話はいい方向に進んだようです。
こういう平和的に解決されるのは良い。。


それがないと、あの銃乱射とか・・・ (--; コワイ事件も。
家を取り上げられた一人の方が言ってましたもの。 あの気持ちが今はわかるって。。 あー。


今回は、「資本主義」と「民主主義」 なんてキーワードが出てきましたね。
この2つって似て非なるもの。 今は資本主義は蔓延してるけど、そこに民主主義はあるかー。
(これ深い問題なので、これについてはまたいつか・・)


ムーア監督お得意のアポなし、突撃取材も今回も実行。
もう阻止されるとわかってるんですけどね。 これもなくちゃ、マイケル・ムーアじゃない。
ウォール街に「金返せー」だの、「経営者を市民逮捕するっ」って。 アハ・・いいですねえ。

書ききれないので、興味のある方はぜひ観てください。
今回もムーア節は全開っ。 


さて・・ 今日も私はジム行ってきます。。