見応えありました。 「それでもボクはやってない」

今週もお仕事終りました。 今日は予約3組様だけだったんだけど、お昼に一気に入っちゃったんで、バタバタ忙しい~ しかも人数多い~。 でも引き上げるのも早かったんで、こりゃ早めにあがるかな?って思ったら、甘かった・・ 洗い物もたまりにたまって、一気にやったら、結構時間かかってしまい、また5時だよん。。 今日は歯が痛いから賄い飯もパス。 そう・・今日は腰より歯が痛いんだよねえ。
やっぱりこりゃ歯医者だね。

 
★さて昨日の映画「それでもボクはやってない」、期待通りの出来栄え、周防監督、渾身の作ですね~
2時間以上の長帳場でしたが、私にしては、チャンネル変えずにずっと見居っちゃいましたよ。

余計なものは一切省き、のっけから主人公が痴漢容疑でつかまっちゃって、話がどんどん核心へと進んでいく。 この話は真犯人は誰かとか、主人公が痴漢をやったかどうかじゃなくて、あくまでも無実の人が何かの拍子に現行犯で捕まってしまったら・・ その後どうなるのか、今まで考えおよびつかなかったところに焦点を当てて、
日本の警察、司法制度の問題点をつくー といったとこでしょうか。
しかしまるでサスペンスでも見てるような何か恐いものを感じましたね~


だって自分は何も悪い事した覚えもないのに、突然容疑者扱いされ、何が何だかわからないまま、一方的に責めたてられて、自分の言うことは誰もちゃんと聞いてくれないっちゃ・・ そんで淡々と向こうさんの都合のいいように事が運ばれるっちゃ、まるで悪夢の中にいるようじゃん?
ここはほんとに日本なんですか~?ってなもんさ。


あの凡庸とした感じで淡々と演じる主人公、加瀬亮くんが、またよかったですね~ 
真面目といえば真面目そうだし、怪しいといえば怪しくも見えるし。。 だけど、あんなに「ボクはやってない!」って主張し続けてるんだから、もうちょっと聞いてあげてもいいじゃないの?!

あんなに警察に「お前がやったんだろう!」って責めたてられて、すぐ認めれば出してやるんだからー 簡単なことだろうー なんて言われちゃあ、自分がしてなくても認めちゃう人出てくるでしょう。。 
最後まで主張を曲げなかった主人公はある意味すごいよ。 根がホントにまじめなんでしょうね。


前半はとにかく痛い・・ 主人公がかわいそうになってきたよ。 瀬戸朝香、役所公司が弁護士についたとこで、そろそろ主人公にも光が見えてきたかと、ますます展開に目が離せなくなってきた中盤。
しかし警察、検察もしつこいんだね~ 自分らはちゃんと調べもしないくせに。 あ~ 久生公平のような検察官だったら・・と、( あ、キムタクの”HERO”ですが。)泣けてきちゃうよ。


そして終盤、主人公は痴漢じゃないって証言してくれたOLさんが見つかったり、小日向さんが裁判官で登場したとこで、あー最後はいい展開になるのかしら?って期待したら・・ (小日向さん、今回は悪役・・?? って、これがフツーの裁判官なのかい? ちょっとこんなんなら、陪審員制度に期待するな。。)
うわっ・・ 最後まで痛い。 しかしこれが周防監督の伝えたかったとこかしら。


むずかしい問題だね。 これ見ちゃうと、なんだか簡単に痴漢!とか捕まえられなくなっちゃいそう。。
冤罪だったら、こんなにひどい目に合わされちゃうことになるんだから。 
だからと言って今度は冤罪ばかり強調されちゃうと、女性がまた声をあげにくくなるしな。

要はもっと警察なり、その前に駅員がもっと間に入って話聞くべきじゃないのかあ?
事務所で話し聞きますからーが、いきなり警察かよってのも、なんか不自然な気がします・・

ほんとにこんなに簡単に冤罪が生まれちゃうとかが恐いですね。。 

見終わってからも、しばらく考えちゃって・・ 私はいちおう女性だから、痴漢では捕まらないと思うけど、いつ何時何かで疑われるかわかんないじゃないですか・・?

(そういえば、私台湾でたまたま犯行現場か何か通ってしまった時に、その場にいた私服警察とおぼしき人と目が合ってしまったからか職務質問を(たぶんね。)受けたことがあるんですよ。 でも外国人ってすぐわかってくれたけどね。 一瞬どきってしましたわ。)


昨日はなんだか、そのおかげで眠れなくなってしまいました。 ハッピーエンドだったらね・・まだすっきりしたんだけど。 しなかったのが、またこの映画の意味するとこなんでしょうなあ。。


やっぱり、アカデミー賞、こっちに最優秀作品賞あげたかったです。