短編はオチが命・完結編2

みんな当然のことながら、会社行ってますよね~?(土日に働いてる人は抜かし)なのに、なぜ?!また私は家にいるよ・・ 今日も仕事がないんだって・・ えー、あんなに詰まってたのに??
順調じゃん。
ーは、ともかく次のが来るまで待機してくださいって・・ え~ そりゃ社員の人なら給料変わらずでいいかもしんないけど、ワシらバイトはどうすんの?! どうしょもないって??
じゃ、もう短編完結編もついに完結でいきましょー !


            「 鍵 老人 」


前回まで -  孤独な老人、西村与平の唯つの慰めは偶然知り合った同じマンションに住む、若い娘
        坂本絵里。初めて絵里の部屋に招かれた与平はそこで、婚約者に騙された過去、
        青酸カリを盗んできて、一度は自殺まで考えたことを聞かされる。 
        今も部屋に残してある青酸カリ。しかし絵里はもう死ぬ気はないと笑う。
        さて、2,3日旅行をしてくるとペットの世話を頼まれ絵里に手渡された合鍵。 
        与平はうっかり失くしてしまった。
        部屋にはペットのマルチーズがいる。
        どうしたって餌も水もやらないでは死んでしまう。
        絵里には連絡つかず、誰にも相談できず。。 困ったはてに与平はー


★ 行きつけ飲み屋の常連、鍋島は確かに元空き巣だけあった。 与平の頼みを2つ返事で引き受けて、
約束の10時、ものの1分もかからずに、絵里の部屋を開けていた。 絵里のマルチーズもどうやら元気。 ほっとする与平であったが、一緒に入ってきて室内をきょろきょろ見回す鍋島に、不安が走る。 与平はありったけの金を渡す。。 一万円札が一枚、五千円札も同じく一枚。。

「なんだ、こりゃ。」鍋島がすっとん狂な声をあげた。 「お礼です。。」与平の中では、それだって多すぎたかとさえ思っていたが、(ダメだよ、おじいちゃん。。by anbeln)鼻で笑う鍋島。
「冗談じゃないぜ。これが礼だって本気で思ってるのかよ。 こんなヤバいことやらせといて、こんなはした金ですまそうってんじゃないだろうな。」 (そりゃそうかも・・)
「い・・いくらで・・?」「そうだな、50万はいただこうか。」

5、50万!? 初めて与平に恐怖が浮かぶ。 鍋島は押入れの奥を覘くと、レミーマルタンの箱を見つけた。「それじゃ、今日はこれだけもらってくぜ。」「明日封筒に入れて50万、持ってこいよ。」

鍋島がひきとった後、与平は再び頭を抱えるー とんでもないことになってしまったー!!

50万ならなんとか用意はできる。 しかしそれだけですむのか。 鍋島は今後もゆすりをかけてくるかもしれない。 絵里のことも心配だった。 絵里にまで被害がおよんだらーと思うと、恐ろしくてたまらなくなった。 
ああ、自分はなんてことをしたんだーと後悔しきり・・ おまけに腹に手をやると、パンツのゴムの上でなにやら動くものがー

それはまさかと思った、失くしたはずの合鍵だったー! あ~ !! こりゃホントに後悔しきりだ。

                  ★

さて、この後どうなるんでしょう?? ちょっと考えて。 
最後のシーンは絵里と八橋を食べる与平さんです。

                  ★



では最後。 翌日鍋島に言われた通り、与平は50万を用意し、約束の飲み屋に現れた。 もう泣きそうな思いでカウンターにすわって待つと、女将が突然、「知ってました?」「何を・・??」

「あの男死んだんですって。」「あの男・・?」
「鍋島っていうのよ。 アパートで死体で発見されたって。 何に困ってたんだか知らないけど、青酸カリをレミーマルタンに混ぜて一気に飲んだらしいわよ。 ビンの中に信じられないくらいの青酸カリが入ってたらしいわよ。 自殺するような人には見えなかったけどねえ・・」

    チャンチャン ! これ、ブラックハッピーエンドって言うんでしょうか?

何事もなかったように、絵里を迎えた与平は、こうつけ加えました。
「あれ、捨てちゃったよ。」「あれって?」
「押入れの中にあっただろう。 偶然見つけたんだ。 トイレに流してしまったよ。 あんなモノもう必要ないだろう?」 確かに・・


                   ★

最後まで読んでくれた人がいたら、ありがとう。 原文はもっと味わいがありますので、ご興味を持った方はぜひ読んでみてね。 「泣かない女」って表題の集英社文庫になってました。
他に2編ありましたが、それはもっと痛い話でした。


じゃあ・・ これからどうしようかなあ・・ anbeln 明日もまだわかんないよ・・