困っちゃったなあ・・ 痛すぎるぜ!ミッキーロークの「レスラー」

先日「ハゲタカ」を観たところで、ちょうど会員ポイントがたまり、招待券で観ました。
ミッキー・ロークの「レスラー」。 復活!ミッキー・ロークだの、今年一番の感動の一作だのって、結構皆さんが絶賛しておるじゃないかってとこで・・楽しみにしてたんだけど。。

う・・・う~ん・・ anbeln、今回はなんと言っていいのか。。 困ってしまいます~

まず主役のレスラー、ランディを演じるミッキー・ロークですが。。 お久しぶりですっ。
ミッキーといえば、どうしてもまず思い出しちゃうのは、80年代の「ナインハーフ」。
映画のヒットと共に、世界中の女性を魅了したセックスシンボルのように言われましたね。
あの美しかったミッキーはどこに・・?!

う~ ・・ 今抱かれたくないっ。 (また何をー)

このランディも20年前は、結構なスターレスラーだったようですが、今じゃ、場末の興業回りすか。
日銭のファイトマネーで稼ぎ、それじゃとても足りなくて、スーパーみたいなとこでバイトなんかしてる。 
輝いた時代はとっくに終わっているのに、うまく人生の転身ができなかった人のようですね。。


このへんがロッキーと違うとこかしら。 ロッキーは小さなイタリアンレストランのオーナーになってたもんね。 
でも、エイドリアンが他界し、息子とは折りが合わず、孤独でさびしい、やるせない毎日を送ってた・・
そうそう、なんとなく、私、「ロッキー・ザ・ファイナル」みたいな話を想像していたのよ。


このランディさんも、奥さんはすでになく、一人娘とも疎遠になってる、なんとなくエイドリアンみたいになりそうな、馴染みの中年ストリッパー、キャシディみたいなのも、出てくるじゃん。
だから、きっといろいろあるけど、最後は皆がまとまって・・ハッピーエンドとなるのかしら。
それが感動ー につながるのか。。
・・ などと想像していたんですけどね。。


まったく、裏切られましたっ。 何だ、何だこのイタイ話は。


実際、すごい痛いですっ、まずプロレス自体。 私は格闘技は好きだけど、どうもプロレスはダメなのよねえ。 
それに、それにこの過激さ。 日本じゃこんなの今やんないよね・・?
いちおうバックステージじゃ、選手同士が今日の試合の段取りはーってな、打ち合わせをするんだけど、
(それも笑っちゃうね。)打ち合わせをしても、皆さんこんな痛いことするんですかー?!


でかホチキスを体に打ち込んだり、回りに有刺鉄線みたいなの貼って、そのとがった先が背中を刺したり、または凶器のフォークで刺されたり・・  うわ~ もう見てるだけで、痛い、痛いっ。
君たち、マゾ!?って突っ込みたくなった。
そんで、またバックステージに戻ると、皆で、傷の手当をしていたりするんだから・・・ あ~・・
これじゃ、何もしなくても、寿命縮まりますよね。。 (--;


そのランディ、クスリもやってるようで、そんなのの影響か、心臓発作起こして倒れちゃうんですよ。
倒れた先で、お医者さんからは、引退勧告。 「この次倒れたら、もうどうなるかわかりませんよっ」
初めて心細くなるランディ、そこで、疎遠になってた娘に会おうとしたり、馴染みのストリッパーのキャシディとも、心の支えを求めて、近づいていくんですけどね。。

でも、長年家族を大事にしてこなかったツケ、とうに離れた娘の心はなかなか取り戻せません。
(そりゃ、娘にしてみれば、そうでしょうよ。。 今さら、病気になったからって言われたって・・
なんかわかる。。)
そんでもキャシディのアドバイスを受け、なんとか、娘とヨリを戻せそうになるのに。。。

このバカがっ、自分でそのチャンスをつぶしちゃうんですよー。
娘との約束の日に、酒とクスリでハイになっちゃって、そのまま行きずりの女とバッコン、バッコン・・
気づいた時には、時すでに遅し。

娘は怒っちゃうけど、この忘れた理由を知ったら、さらにショックでしょうよ。
この最低オヤジ! 私でもそう言っちゃう。

というわけで、このランディにどうも、イマイチ同情できないのよ・・・

最後の試合もそんなわけで・・ どうも自暴自棄になって、始めちゃったような気もするし。

その前もスーパーで大人げないくらい一暴れしちゃうしさあ。。 

皆さんが言うほど、感動できない・・ またその唐突な終わり方も。 
書くのどうしようか。 困っちゃいました。。


たとえばさ、ロッキーなんかじゃ、同じ年老いたもんでも、いろいろ苦しいことがあっても、最後まであきらめない、頑張った先に、未来に希望が見えるよな終わり方じゃん。
なんだか見ると元気がでる、明日への活力がこっちにも湧いてくるような。


しかし、あえて言うなら、そのロッキーとは「真逆」な世界がいいんですかねえ。
現実ったら、そんなに甘くない。 誰もがロッキーみたいにハッピーになれるわけじゃない。。
こんなある意味、自滅するよな人生だってあるんじゃん・・って。
 
昔のイメージのファンなら卒倒しちゃうほど変わった、ミッキー・ロークがまたあえて言えば素晴らしいです。
これ、ニコラス・ケイジでってな話もあったそうですが、こりゃ、やっぱりミッキーでしょうよ。
ニコラス・ケイジじゃ、これほどの味が出せたかどうかわかりません。

醜くて、痛くて、どうしょうもないよな崖っぷち中年男。 
でも嫌いでもないよ。 ずっと見てると、不思議な愛着もでてきます。。

この映画はミッキー・ロークの魅力につきますね。。

でも私は・・・・ 複雑。。